【こんにちは 大塚矯正歯科クリニックの大塚 淳です】
今日は患者さんからのご質問です
ご質問 小学4年生の娘の事ですが、5年前に受け口で矯正をして一旦治ったのですが
また、受け口になってきたような気がします。定期的な診査が必要でしょうか?
ご回答
受け口のタイプには、大きく分けて2種類あり、①骨格的な受け口、②機能的な受け口があります。これはセファロレントゲン(矯正特有の横顔のレントゲン写真)の撮影を行い、下顎の長さ、角度等を分析することによって、どの受け口のタイプかを診断します。下顎は、体の大きな部分を支える骨と同じ成長をしますので、身長が伸びると同時に下顎が出てきます。特に、骨格的な受け口の場合、成長が終わる16歳から17歳えぐらいまでは、慎重に定期的な経過観察の必要があります。また、機能的な受け口の場合は、骨格的ではなく前歯の角度によって受け口となっているので、後戻りは少ない傾向にあります。受け口の治療時期についてですが、早期治療(10歳前後の混合歯列期に行う矯正治療)することにより、前歯のかみ合わせが正常となるため、①正常な咀嚼機能を得る事ができる②下顎の成長を最小限に抑える事ができ、重篤な受け口を予防できる③比較的簡単な矯正装置で治療を行うので、患者さんの負担が少ない。④矯正費用が少なくてすむ場合が多い。などの利点があります。いずれにしても、受け口の治療は、一旦噛み合わせが治っても、下顎の成長が終わるまで定期的な経過を見る必要があります。