おはようございます♪
大塚矯正歯科クリニックの大塚 淳です。
今日は診療室からです。
床矯正
友人のお子さんが、取り外しができる「床矯正」という矯正をしていると聞いたのですが、どんな矯正装置ですか
「床矯正」とは、取り外しができるプレートによる矯正装置のことです。
①目的 主に顎を広げるためですが、プレートに細い針金をつけて個々の
歯を移動させる事があります。
②適応症 基本的に小学生で混合歯列期における乱杭歯(歯茎に対して歯が大きく、歯が凹凸の状態)に適しています。 全て永久歯に萌え変わった13歳―14歳以降は、骨が固いので、基本的には不向きとされています。また、出っ歯や受け口などの 悪い咬み合わせの治療には不向きです。
③ 使用方法 主に就寝時に使いますが、昼間も使っていただき、
できるだけ長い時間使って頂いた方が効果を得やすいです。
食事の時や歯磨きの時は取り外します。
④調整 通院は約1ヵ月~2ヵ月に1度の通院となります。 顎が拡大すると、当然装置が合わなくなりますので、装置の再作製が必要となり、その都度、歯形を採得して新たに装置を作成します。
⑤ 費用について
矯正治療は自費治療になりますので、医院によって費用が異なります。
かかりつけの医院の先生とよくご相談されて下さい。
床矯正装置は、「数ヵ月に1回」必ず再作製が必要ですので、
新たに費用が発生する場合があります。また、取り外しができる装置は
紛失する恐れがあります、紛失した場合の費用についても
治療前に先生とよく確認されることが必要と思います。
⑤注意事項 正確な歯の動きに関して床矯正は適応しませんので、やはり固定式の矯正装置であるマルチブラケット装置の装着が必要となります。
★治療を始める前に、床矯正によって「どの歯をどのように整えるか」、「何歳まで治療を行なうのか」「治療期間はいつまでなのか?」治療前に先生とよく確認されることが必要です。
★すべての症例に床矯正が適応されると事はありませんので、床矯正に適した症例か否か精査する必要があります。かかりつけの先生とよくご相談される事を
お奨めいたします。
★取り外しができる装置の宿命なのですが、患者さんが使わないと治りません。
床矯正治療を行なう患者さんは、ほとんどが小学生です。
矯正治療の必要性を伝える事は難しいと思いますが、実際 装置を付けるのは本人になります。
できる限り分かりやすい言葉で、矯正治療の必要性を根気よく伝える事が一番大事ではないでしょうか