今日はお奨めの本です
妻のトリセツ
黒川伊保子編著
タイトルの「トリセツ」とは「取扱説明書」を略した言葉だそうです。表紙の帯には「理不尽な妻との上手な付き合い方」「いつも不機嫌 理由もなく怒り出す 突然10年前のことを蒸し返す」と刺激的な文字が躍ります。
その内容ですが、妻を怒らせないための言動や機嫌を直してもらうための対処法などを書いています。まずは、妻に言ってはいけないと著者が指摘している言葉を紹介します。
「だったらやらなくていいよ」(妻が大変だと訴えているのに、そんなの大したことではないと受け取られる)
「つまりこういうことだろ」(愚痴に対しては共感するだけで十分。頼んでもいない解決策を提示されるとかえって妻のストレスは増す)
「おかず、これだけ?」(悪気はなくても、妻は責められているように感じる)
本音は全く異なる妻の言葉も載せています。
「あっち行って!」(あなたのせいで傷付いたのだから、きちんと謝って)
「勝手にすれば」(勝手になんかしたら許さない。私のいうことをきちんと聞きなさい)
「みんな私が悪いのよ」(私は悪くない。あなたのせいでしょ)
どうですか皆さん、なるほどと思える点が多いですよね。
私は一人で喫茶店に入り心休まるひとときを過ごすことが好きなのですが、時には近くの女性グループの会話が聞こえてくることがあります。大変失礼な言い方ですが、「よくそんなどうでもいいことで長時間、盛り上がれるよな」という話題が多いようです。ところが、本書によると、女性たちがたわいもない会話を続けるのは、自分が第三者から共感してもらいたいためであり、ストレスを軽減する立派な知的行為だそうです。
だから、男性は共感をするフリをすることが大事だと本書で強調しています。その一方、妻の機嫌を損ねたときはひたすら謝り誠意を示すべきだとも書いています。そんな当たり前のこと、わざわざ著者に言われなくても…。難なく妻をなだめられるウルトラCはないのかとがっかりしました。
本書によると、妻が怖いという夫が増えているそうです。あなたはどうですか。私たち夫婦は結婚して四半世紀がたちました。近ごろは食卓に並ぶ手料理の数が減ったような気がします。電話の相手には大変上品な言葉遣いをするのに、私には無愛想です。まあ、夫婦ってそんなものかもしれません。
リビングに置いていたこの本を妻が見つけ、「うんうん、そうそう」と思いながら一気に読み終えたと聞かされた時は大笑いしてしまいました。今年一年間、夫婦円満で過ごしたいですね。