■著者紹介
堤 未果(つつみ・みか)
東京生まれ。ニューヨーク州立大学国際関係論学科学士号取得。ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連婦人開発基金(UNIFEM)、アムネスティ・インターナショナルNY支局員を経て、米国野村證券に勤務中、9・11同時多発テロに遭遇、以後ジャーナリストとして活躍。現在はNY-東京間を行き来しながら執筆、講演活動を行っている。
著書に『空飛ぶチキン』(創現社出版)、『グラウンド・ゼロがくれた希望』(ポプラ社)、2006年、『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命―なぜあの国にまだ希望があるのか』(海鳴社)で黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞受賞。2006年より朝日ニュースター「ニュースの深層」サブキャスター、「デモクラシー・ナウ!」解説者
[目次]
第1章 貧困が生み出す肥満国民(新自由主義登場によって失われたアメリカの中流家庭;なぜ貧困児童に肥満児が多いのか;フードスタンプで暮らす人々;アメリカ国内の飢餓人口);
第2章 民営化による国内難民と自由化による経済難民(人災だったハリケーン・カトリーナ;「民営化」の罠;棄民となった被災者たち;「再建」ではなく「削除」されたニューオーリンズの貧困地域;学校の民営化;「自由競争」は生み出す経済難民たち);
第3章 一度の病気で貧困層に転落する人々(世界一高い医療費で破産する中間層;日帰り出産する妊婦たち;競争による効率主義に追いつめられる医師たち;破綻していくアメリカの公的医療支援;株式会社化する病院;笑わない看護婦たち;急増する医療過誤;急増する無保険者たち);
第4章 出口をふさがれる若者たち(「落ちこぼれゼロ法」という名の裏口徴兵政策;経済的な徴兵制;ノルマに圧迫されるリクルーターたち;見えない高校生勧誘システム;「JROTC」;民営化される学資ローン;軍の第二のターゲットはコミュニティ・カレッジの学生;カード地獄に陥る学生たち;学資ローン返済免除プログラム;魅惑のオンライン・ゲーム「アメリカズ・アーミー」;入隊しても貧困から抜け出せない;帰還後にはホームレスに);
第5章 世界中のワーキングプアが支える「民営化された戦争」(「素晴らしいお仕事の話があるんですがね」;「これは戦争ではなく派遣という純粋なビジネスです」;ターゲットは世界中の貧困層;戦争で潤う民間戦争請負会社;見えない「傭兵」一元化される個人情報と国民監視体制;国民身分証法;州兵としてイラク戦争を支えた日本人:「これは戦争だ」という実感)
著者が別嬪さんです(あまり関係ないが・・・(笑))
この本の話皆さんご存知でしたか?書評は色々と書かれているようですが、どうやらこの話
アメリカでは当たり前の話なようです。目次を見ると内容が何となく想像できると思います。
アメリカ国のイメージである「自由、平和、平等」の現在は、
市場原理と言う言葉に取って代わり
かなり様変わりしてきたようです。ここをあまり突っ込むと「ブログ炎上」になりかねません
私は批評家ではないので、詳しいコメントは避けますが、この原理は遅かれ早かれ
世界を席巻するようのでしょうか?これは人間の性のような気がします。
今年に入ってからの一番の本のです。
読む価値がある本でなく、読まなければいけないジャンルの本でした。是非、ご一読を・・・・
★ 良く人にどんな本を読まれるんですかと聞かれるんですが、
答えは「主に小説以外を読みます」とお答えしています。
小説は面白いのですが、食事でいえば「デザート」であります。
美味しいのですが、決して主食にはなりません。
小説は生活に風味を添えるものであり、主食にはあまりならないように思います。