おはようございます♪
大塚矯正歯科クリニックの
大塚 淳です。
今日は診療室からです。
「学校検診で不正咬合(ふせいこうごう)と指摘されたら」
学校検診で不正咬合もチェック
子どもたちのむし歯の早期発見に力を入れてきた学校の歯科検診が、平成7年から変わりました。「学校保険法」の一部が改正され、不正咬合と顎(がく)関節のチェック項目が新たに加わり、保護者の注意を促すことになったのです。児童の健康のために歯科の分野で気をつけたいことが、むし歯から歯肉炎、歯周病、不正咬合、顎関節症へと、広がってきています。
小学校で指摘される主な不正咬合
現在、「学校保険法」で不正咬合とみなされる検査基準の概略は次の通りです。
<不正咬合の種類>
1.反対咬合
下の歯が上の歯より前に出ている状態。いわゆる「受け口」
2.上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上の前歯が極端に前方に突き出している状態。いわゆる「出っ歯」
3.開咬
奥歯をかんだとき上下の前歯が開き、前歯で食べ物がかめない状態のもの。
4.叢生(そうせい)
歯が互いに重なりあっている状態。いわゆる「乱ぐい歯」
5.正中離開
上の左右の前歯に空隙がある状態のもの、いわゆる「すきっ歯」
6.その他
上記以外の不正適合で特に注意すべきもの
また、学校検診でチェックされた不正咬合は、次の三段階で評価されます。「0」異常なし、「1」注意を要する、「2」かみ合わせに著しい異常が認められるもの。
もし、学校からもらった検診結果表(学校検診のお知らせ)で「2」の評価がついていましたら、かかりつけの歯科医師に相談されるとよろしいかと思います。また、矯正治療中の患者さんに対しての評価は、各都道府県によって異なっているのが実状です。岡山市では現在、不正咬合として判断させていただいているようです。
治療するかどうかは本人と保護者の判断
通常の矯正歯科治療に健康保険は適用されません(特定の先天的な疾患等については、健康保険が適用されることがあります)。治療をするかどうかは、本人の希望や経済的な負担の問題もあり、本人と保護者の判断にまかせられます。
成長発育を利用し、あるいは抑制して治療
小学生という段階での早期治療で重視するのは、ちょうど成長発育の盛んなときにあたるので、その成長を利用したり、逆に抑制したりしながら、矯正装置の力で歯を的確に動かせることです。より良いタイミングで効果的な矯正歯科治療を行うために、学校検診で不正咬合を指摘されたことを前向きにとらえて、お子さんの長い一生を支える歯について、大事な注意を与えられたとお考えください。